ストレッチの最適な時間について 何秒やったらいいの?頻度は?

カラダのこと

長友 芳之
長友 芳之

横浜市鶴見区 ながとも接骨院です。
今回はストレッチを行う際の秒数について、少し書いてゆきます!

ストレッチの種類

ストレッチには種類があります。大まかに分けると以下の2つ

ゆっくりじっくり伸ばすストレッチ

専門的にはスタティックストレッチとか、静的ストレッチなどと呼ばれます。
リズムを付けたりすることなく、その名の通りじっくりとゆっくり秒数をかけて行うのが基本です。

動かしながら行うストレッチ

代表的なものはPNFストレッチやダイナミックストレッチなど様々な呼び方で呼ばれます。
じっくり伸ばすストレッチと対照に、リズムを付けて行ったりします。

今回は、①のじっくり伸ばすストレッチを何秒行ったらよいのかという部分について書いてゆきます。

じっくり伸ばすストレッチの最適な秒数について

じつは、ストレッチの最適な時間に関しては現在も一定の意見がありません。

筋肉を柔らかくする柔軟性の改善という観点から見ると、30秒から60秒ほど行った方が良いとする研究が多いです。

ただし、海外のある研究では、高齢者に対する60秒間のストレッチは神経への悪影響が考えられるので30秒にとどめておいた方が良い という研究もあります

Moustafa IM, Ahbouch A, Palakkottuparambil F, Walton LM. Optimal duration of stretching of the hamstring muscle group in older adults: a randomized controlled trial. Eur J Phys Rehabil Med. 2021 Dec;57(6):931-939. doi: 10.23736/S1973-9087.21.06731-9. Epub 2021 May 18. PMID: 34002974.

長友 芳之
長友 芳之

私の主な活動の場は接骨院ですので、お若い方からご高齢の方まで様々な年代の方がいらっしゃいます。
ご高齢の方にストレッチを行う際は、上記のようなポイントも意識して行うようにしています。

頻度について

多くの研究では、秒数よりも、一週間当たり何回行ったかが重要である としています。

Thomas E, Bianco A, Paoli A, Palma A. The Relation Between Stretching Typology and Stretching Duration: The Effects on Range of Motion. Int J Sports Med. 2018 Apr;39(4):243-254. doi: 10.1055/s-0044-101146. Epub 2018 Mar 5. PMID: 29506306.

長友 芳之
長友 芳之

あまり細かい秒数を気にするよりも、一日にちょっとずつでも良いから習慣づけて行う事が大切
ということですね

当院ではシンプルな考え方として
10秒1セットを目安に時間に余裕のある時は2〜3セット行って下さいと患者様にお伝えしています。

今までストレッチを行ってこなかった方にとって、30秒間同じ姿勢をキープするのは苦痛を伴う事もありますし、時間的にそこまで取れないことも多いでしょう。

なので、10秒という基本単位をベースに考えて 時間とカラダに余裕のある時は2セット、3セットと増やしていただくようにしています。

スポーツ前後のストレッチの行い方

運動前はじっくり伸ばすストレッチは避けた方が良いとされています

これは時間をかけてゆっくりストレッチすると柔軟性は改善する代わりに、神経の作用で筋の出力が低下する為です。
筋肉の出力が低下した状態は、スポーツパフォーマンスの観点からも好ましくありません。

なのでスポーツの前には基本的にカラダを動かしながら行うストレッチなどを行ないます。

ただし、選手によっては運動前に可動域を改善して行ないたいというニーズもあります。


その場合は、じっくり行うストレッチで可動域を改善させた後に、その競技に特有の動きを含んだ準備体操を行うと、神経と筋肉の働きが改善されるというデータもありますので、こういったウォーミングアップの順番も考慮してゆくことが大切と考えます。

何を目的にストレッチをするのかによっても、適切な行い方は変わってきます。
参考までに私の考えを書きますと以下のようになります。※この辺りは個人的な意見が出やすいところですので、あくまでも参考程度に

運動のウォーミングアップとして行う時は

・カラダを動かしながら行うストレッチ

・もしじっくり伸ばすストレッチを行った後は、そのあとに種目にあわせた準備体操を行う。

クールダウンとして行う時は

・じっくり伸ばすストレッチ

日々のケアで行う際は

・じっくり伸ばすストレッチ

カラダの不調を改善させるためのプログラムとして行う時は

・場合による

という考えで日々行っています。

まとめ

  • ストレッチにはいろんな種類がある
  • 秒数よりも頻度が大切 こまめに行なう
  • 運動の前後で行うときはやり方に注意
  • 当院でオススメしている秒数は 10秒×3セット

いかがでしたでしょうか?

2017年ころにも同じようなテーマで記事を書いたことあります。それから6年が経過してストレッチの秒数に関しての意見に変化があったかと思いましたがそこまで大きな変化はないようでした。


現場で取り入れるにはシンプルな方がわかりやすいと思いますので、
当院でお勧めしている10秒1セットで余裕に合わせて何セットか行うというのは一つの目安にはなるのかな と考えています。

また、今後の研究によりストレッチの常識と言うものも変わってくるのかもしれません。

その時はまた更新します。

お読みいただきありがとうございました!





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