股関節の前側・かつ内側の痛みがあり足が開けないというお悩みに対する施術を記事にしました。
※情報公開にあたり患者様の了承は得ています。
同じような悩みがある方はぜひご覧ください。
この記事を書いた人
長友 芳之(ナガトモ ヨシユキ)
柔道整復師・日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー
神奈川県横浜市鶴見区『ながとも接骨院』にて活動中。
※施術者としての個人的見解も若干含んだ内容ですので、お読みになる際はご留意ください。
症状 股関節の前が痛くて開かない
70代の男性
自営業で仕事をされています。日によってたくさん歩いたりあまり歩かない日があったりします。
特に仕事以外で運動をしたりはしていません。
もともと右臀部(おしり)周囲に疲れを感じやすかったそうですが、来院2~3日前より右股関節の前側に痛みを感じるようになり、歩くのもつらくなってしまったとのことです。
診察の流れ
お話を伺い、特に痛い動きを聞いてゆきます。
当院ではこの【特に痛い動き】【日常生活で困っている動き】をはっきりとさせるところから診察をスタートするようにしてゆきます。
痛みが強いと患者様は『なにをしても痛い。なんとかしてください』という風におっしゃられることが多いです。
まずはその痛みの原因がどこにあるのか?をはっきりとさせるために、こういった問診を丁寧に行ないます。
問診の中で、歩くときに足を振り上げる瞬間と、他には図のように足を開く動作をした時の痛みがある事がはっきりとしました。
その他の方向にもってゆくのは問題がないこともはっきりとしました。
腸腰筋をほぐす
この部分に痛みがある時に一番最初に疑うのは 腸腰筋(ちょうようきん) という筋肉です。
腸腰筋は足を上に上げる筋肉で、歩行の中で特に足に体重が乗り切ってそこから前にふり出すときに使われます。
こういった筋肉の特性からも、今回のケースでは、腸腰筋の痛みの可能性が高いと判断し、腸腰筋に対する施術を行ってゆきます。
内容としては、仰向けで腸腰筋をほぐし、その後少し収縮させる手技を行い、再度痛みの様子を確認します。
痛みを数値化すると『最初の痛みが10だとすると、この手技で6~7くらいになった』とのことでした。
痛みは軽くなっていますが、ご本人もまだ違和感が残っているような感じです。
という事で、腸腰筋は関与しているけれど、ここが震源地ではないと判断し、他の場所を探します。
恥骨筋(ちこつきん)・長内転筋(ちょうないてんきん)に硬さ
腸腰筋の腱の内側には、恥骨筋・長内転筋という筋肉があります。
今度はそこの部分に対して圧痛を確認します。
すると先ほどと同様かなり痛みを感じるようでした。
そこで、今度はこの恥骨筋・長内転筋の部分に対して施術を施してゆきます
手技で緩めてゆきますと、恥骨筋と長内転筋の間が硬くなっているようでした。
ストレッチをしながらほぐす手技を行うと、ご本人も結構痛みが強いようでした。
痛みが激しいようでしたので、手技を変えようとしましたがご本人から『痛いけどそこがほぐれたら楽になりそうだからそのままおこなってくれ』と申し出がありました。
なので、患者様の様子を確認しつつ手技を続けます。
結果、かなり柔らかくなりました。施術前後で、この開排と言う動作
最初は左側の図のように、痛みにより制限がありましたが、手技でほぐした後は右側の図のあたりまで行くようになりました。
その後立ち上がっていただき再度痛みの確認を行うと 来院時痛かった歩行や開排動作はすべて改善しております。
痛みの数値で言うと10の痛みが3以下になったとのことで 今回はここが原因だったと考えてご自宅でのケアをお伝えしました。
改善 この症例の痛みの発生原因は
この部分には、筋肉と筋肉の間に神経が走っていたりして、硬くなるとそれらの神経が刺激されて痛みを発生することがあります。
場所から考えると、最初に説明した腸腰筋の痛みのケースの方が多いのですが、この方の場合は恥骨筋と長内転筋の間の硬さ、動きの悪さが原因の痛みでした。
今後どうしたら痛みが再発しにくいか
この方は、歩行を観察すると足が外側に開いている歩き方をされています。
男性の方に多いのですが大腿骨と言う骨の角度が開きすぎている為、歩くときに股関節に負担がかかっているようでした。
また、効率的な足の置き場所よりも、若干外側に着足する歩き方も観察されましたので、こういった足のつき方、歩き方が痛みの発生原因なのではないかと考えています。
痛みを再発させないためには、普段のストレッチや歩くときの足のつき方を意識することなどが挙げられます。
この患者様は職場が近くの方なので、疲れがたまってきたタイミングで通っていただき、ケアしています。遠くからお越しの方で頻繁に来れないケースでは、自宅でのケア方法も御伝えするようにしています。
患者様のご要望をなるべく聞いて施術するように心がけていますので、気になることや希望がある時はお気軽にお伝えください。
今回は股関節の症状について書きましたが、股関節の周りの症状に限らず全身見ておりますので、お困りの方はぜひご相談ください。
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施術のご相談に関しては直接、院へお願いいたします。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。
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