腰がグラグラ・割れそうな感じで痛い 不安感がある そんなあなたへ 柔整師が解説

日常生活の動作改善

接骨院で施術をしていると 腰が痛い というお悩みのご相談が一番多いです。

腰痛にもいろいろな種類がありますが、今回はなかでも 
腰が不安定な感じがする グラグラする バラバラになりそうな感じがする という方向けのお話です。

この記事を書いた人

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長友芳之

長友 芳之(ナガトモ ヨシユキ)

柔道整復師・日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー
神奈川県横浜市鶴見区『ながとも接骨院』にて活動中。

※科学的根拠に基づいた施術・情報発信を心がけていますが、一部、施術者としての経験に基づいた見解も含みます。

参考文献 
A Review and Algorithm in the Diagnosis and Treatment of Sacroiliac Joint Pain
Steven Falowski et al.2020

A literature review of biomechanical studies on physiological and pathological sacroiliac joints: Articular surface structure, joint motion, dysfunction and treatments
Ryota Toyoharaa et al.2024

腰痛の種類 と 仙腸関節障害

腰痛の分類方法はいろいろありますが、当院では 理学療法士 成田先生の書籍 【 腰痛 】 に基づいて分類をすすめるようにしています。それが以下の4つです。

  • 椎間関節障害ついかんかんせつしょうがい
  • 仙腸関節障害せんちょうかんせつしょうがい
  • 椎間板障害ついかんばんしょうがい
  • 筋・筋膜障害きん きんまくしょうがい

参考文献 成田崇矢の臨床『腰痛』 運動と医学の出版社

このように原因となる場所によって4つに分類されます。そのうち一番症例数の多いのは椎間関節障害だとされています。今回のテーマである 腰がばらばらになりそうな 感じのする方に多いのは、2番目の仙腸関節障害です。

ばらばらになりそうな人たちに多い症状は 仙腸関節由来の症状が多い

いろいろな腰痛があり、その中でも複合的な症状の方も多いので、一概には言えない部分がありますが、今回のテーマである 「腰がばらばらになりそう 不安定な感じ」の腰痛は仙腸関節に原因があることが多いと思います。

なぜ、そのようになるのでしょうか?

仙腸関節は骨盤の骨の真ん中の仙骨と腸骨の間の関節です。

この関節は、長いこと動かない関節だと考えられてきましたが、近年は微妙に動きを持っていることが分かっています。 このあたりの細かい話は別の記事があります。気になる方はどうぞ!

この関節はカラダの中心にある関節で、一般的な関節のイメージと違い、はまりが悪い関節です。
はまりが悪いというよりも ほぼ平面に近い骨同士が合わさっていて、その周りを靭帯で固定しているような形です。

このほぼ平面に近いけれど、
微妙に凹凸のある関節が、生きている人間のカラダの中では絶妙に適合している形状をしているため、この適合した状態からすこしズレると、痛みを発生したり、グラグラしたような違和感を出したりすると考えられます。

特に、女性の場合はもともと男性に比べカラダの柔軟性に富んだ方が多い為、このような訴えをされる方が多くなります。

さらに、もともと柔軟性があってずれが生じやすい方が、スポーツでの過度なカラダの動き、妊娠・出産の影響や、生理周期の影響で靭帯のゆるみなどが生じると、さらに痛みや違和感が強くなると考えられます。

改善方法 

骨盤ベルト(骨盤バンド)

緩いのが原因なので、骨盤を外部から締めるベルトが有効なことが多いです。


ベルトには様々なものがありますが、特殊なものを除いて、基本的には周囲から骨盤をぎゅっと占めて安定させる という機能にそこまで大きな変化は無いので、入手しやすいものを選ぶとよいでしょう。

当院で使用しているタイプ

余談ですが、ベルトは後ろから前に巻くか or 前から後ろに巻くか で効果が違う事があるとされます。気になる方は両方試してみるとよいでしょう。

動画でみるとわかりやすいと思います。

筋肉で締める・安定させる

仙腸関節の周りについている筋肉を収縮させて安定させます。

仙腸関節を安定させるには、一つの筋肉だけを収縮させるというよりは、体幹部の筋をうまく共同させてゆく必要があります。

例として腹横筋という腹筋の一番奥にある筋肉を使った安定方法があります

上記の取り組みをおこなうと楽になるケースでは、日ごろから行って安定させた方がよいでしょう。

注意点として、上記の取り組みを行うと、逆に痛みが増したりするケースがあります。
この場合は、腹筋で閉めるのではなく他の形で安定させてゆくと効果が出ることがあります。

その一例が次の 大殿筋・多裂筋を使ったエクササイズです

このように反対側の筋をうまく使えるようにすることで安定しやすい方がいます。

上記の二つのエクササイズは、場合によっては同時並行で進めることもあります。

すこし慣れてきたら、下の図のように、壁に手を置いて手と足で踏ん張り合って、ゆっくり呼吸するようなエクササイズをおこなうと効果が出ることもありますが、これはすこし安定してきてからのエクササイズになります。

ほかにも、トレーニングジムなどにある足回りのトレーニングマシンを適切に使ってゆくことも有効だと考えられます。

ただし、トレーニング種目の中には、適さないものありますので実施の際にはいきなり多めの回数、負荷で行うのではなく、少しずつ負荷を調整してゆくことが大切です。

長友 芳之
長友 芳之

仙腸関節に緩さのある方は、ランジなどの足を前後に大きく広げるタイプの運動を急に行うと不安定感が増し、調子が悪くなるケースもあります。

番外編 プロロセラピー 注射で仙腸関節を固める治療法

これは接骨院での対応ではありませんが、一部の整形外科の領域では、プロロセラピーと言って仙腸関節内に、ブドウ糖の溶液を注射で入れて、その反応を利用して緩い仙腸関節を固める治療法が行われ始めているようです。

私は医師ではないのでこの施術を行ったことはないですし、実際に行った方に出会ったことはないのですが、今後の研究進展に期待される部分です。

参考文献
Effect of platelet-rich plasma injections for chronic nonspecific low back pain
A randomized controlled study 2022 Sun Jae Won et al.

当院での取り組み

当院は接骨院で、注射などはできませんので、基本的にからだの外から手を使って操作したり、その方に合った運動療法・ケアを御伝えして 院内や自宅で行っていただく形をとっています。

大切なことは、人によって違う症状に合わせて施術をご提供することです。

腰が痛いといっても、腰だけではなく、足にしびれが出て居る方もいますし、ヘルニアを併発している方もいます。中には3つ4つの症状が複合的に積み重なっていることもあります。

長年腰痛を抱えている方でも、順序だてて施術計画を立ててゆくと 良くなってゆくことが多いです。

長引く腰の痛み・違和感でお困りの方はぜひ一度ご相談ください。

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