ぎっくり腰後の違和感に対する施術例

カラダのこと 体幹部

ぎっくり腰の痛みが落ち着いた後も、何か違和感が抜けないと訴えられる方は多いです。この記事では、ぎっくり腰の後に残存している違和感に対する施術例を紹介します。

この記事を書いた人

長友 芳之(ナガトモ ヨシユキ)

柔道整復師・JSPO-AT
神奈川県横浜市鶴見区『ながとも接骨院』にて活動中。

※施術者としての個人的見解も若干含んだ内容ですので、お読みになる際はご留意ください。

ぎっくり腰のタイプ

今回施術させていただいた症例は、腰を前屈させた際に痛いタイプで、専門的に言うと椎間板性の疼痛を主訴としたタイプのぎっくり腰でした。
初診時は疼痛により前屈動作不可、反らす方向は痛みなく、うつぶせの姿勢は楽という典型的な椎間板性の疼痛によるタイプです。

長友芳之
長友芳之

ぎっくり腰にはいくつかのタイプがあります。今回のように腰を前に曲げた時に痛いタイプは、比較的多いタイプのぎっくり腰です。

神経症状はみとめず、3日ほどの急性期を過ぎると、徐々に前屈動作も可能になってきましたので、リハビリとして運動療法などを開始しました。

結果、最初の症状であった前屈時痛は改善して普段通りの生活は可能になったのですが、『腰の深部に違和感が残存していて不安感が強い』という訴えがありました。

残存する腰の違和感

その方に残存していた症状は以下のような形です。

  • 前屈すると怖い感覚が残る
  • 長時間立位でいるとつらくなってくる
  • 何か漠然とした感じの違和感が常に左腰の奥にある

このような訴えでした。

理学所見としては、うつぶせ位での圧痛をL4に認めます。椎間関節の圧痛は左側のL4・L5間にあります。

L4と言うのは腰の骨のうち、上から4番目の骨のことです。

また、椎間関節というのは、腰の骨と骨の間にある関節のことで、触診で触ることができます。

前屈時は右手を左にもってゆくような前屈は違和感はないですが、左手を右側にもってゆくような前屈で違和感が強く出ています。

そのほか、過度に緊張が増しているような場所や特筆すべき点はありません。

原因

▽各種検査の結果から、この方の残存症状は、L4~L5間の左椎間関節部に生じた関節包などの硬さがあるのでは?と仮定しました。

腰痛の研究をされている成田崇矢先生の書籍では、椎間関節部分に硬さや関節の動きの低下があると、その部分の関節の正常な動きが阻害される為、痛みを発生しやすくなると記載があります。

参考文献

成田崇矢  『成田崇矢の臨床 腰痛』 

椎間関節は他の場所と比べても、痛みを感じる神経終末の分布が豊富で痛みを感じやすい関節だという報告もありますので、このような小さなストレスでも違和感が強く出ていたと考えました。

施術例

この方に行った施術は以下の形です。

①椎間関節の運動性の正常化

イラストのように、動きの低下している関節を、正常な動きに近づけるべく運動を行ないました。

実際にご本人の身体へ、こちらの手を使って問題の関節を示し、本人に動きの悪い部分を認識してもらい、その部分を中心に動かすようにします。

この方法は本人の身体感覚がある程度しっかりしている必要がありますので、必要に応じて解剖学アプリや骨模型を使用した説明を行って、イメージしやすいように行う必要があります。

参考文献

赤羽根良和 『腰椎の機能解剖と運動療法ガイドブック』

②疼痛部位へのストレスを軽減する

痛みが残存している方は多かれ少なかれ、背骨の動きにアンバランスがあるケースが多くなります。

例として、前屈時の背骨の動きひとつ見ても、↗イラスト右のように全体で曲げられていれば問題は生じにくいですが、↖イラスト左のように特定の場所に偏った形で運動を行なうと、その部分にストレスが積み重なり、痛みを発生しやすくなります。

このような動きの不均衡・アンバランスがある場合は修正します。

この修正も、必要に応じて写真や動画で自身の動きを確認しながら行ないます。

③柔軟性の改善・再発防止プログラム

再び痛めない様に、動き方をお伝えしたり、ストレッチの行い方を御伝えします。

腰痛は再発予防が大切です。また、もし再発してしまった時の対処法もふくめ説明しています。

結果

残存症状に対しては 週に一度の通院で1か月ほど通っていただき終了いたしました。最終的に疼痛や違和感なくお仕事に復帰されています。

以上、ぎっくり腰後の違和感が残存している症例に関して、一つの例をご紹介しました。
あくまで一例ですので全員が同じ症状という事はないですが、今回のケースは比較的多いパターンですので、記事にさせていただきました。


当院ではぎっくり腰の治療はもちろんのこと、身体全体の痛み・悩みに関する施術を行っています。

ぜひご相談ください。

横浜市鶴見区でカラダの痛み・ケアはながとも接骨院へ

横浜市鶴見区 ながとも接骨院
京急鶴見駅から徒歩3分、夜21時まで受付。柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの施術者が、患者さま一人一人の症状に合わせて施術を行います。

施術のご相談に関しては直接、院へお願いいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

YouTube・HP・お身体情報ブログ・ⅹで情報を更新しております。

ながとも接骨院youtubeチャンネル 健康情報を発信しています。

ながとも接骨院
神奈川県横浜市鶴見区にある接骨院です。お身体にまつわる動画を配信してゆきます。動画の他にもブログ、Twitter、ホームページで情報更新中です。首、肩、腰の痛みから手首足首、指などの細かい部位まで全般的に対応いたします。日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナーですので、アスリートのケアもお任せください。

料金・アクセスなどは公式ホームページでご確認いただけます。

横浜市鶴見区 ながとも接骨院
京急鶴見駅から徒歩3分、夜21時まで受付。柔道整復師、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの施術者が、患者さま一人一人の症状に合わせて施術を行います。

2023年からはこちらで健康情報を発信しています。
ながとも接骨院カラダブログ

神奈川県横浜市鶴見区の接骨院のブログになります。

平日はいらした順番での施術になります。
混雑状況は以下のⅹアカウントで発信しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました