部活を頑張る学生アスリートには、社会人と違って、学生アスリートならではの共通したイベントがあります。
それが定期テストです。
最近は文武両道を目指している学生さんも多く、テスト期間中は部活動を控え、その分勉強に集中するケースが少なくありません。
その結果、普段に比べて運動量が大きく低下します。
そして、テストが終わったとたん、急に強度の高い運動を行った結果、肉離れや関節の痛みなど思わぬケガにつながってしまうことがあります。
今回は、そういったケガを予防するために、テスト期間でも自宅で取り組める簡単なトレーニングをご紹介します。
今回の記事では、特に【陸上競技短距離選手のハムストリング肉離れ予防】を参考例としてお話ししますが、下半身全体のコンディション維持という意味では多くの競技の方に活用していただける内容です。
なお、ケガや痛みの状態は人それぞれ異なりますので、行ってみて痛みが出る場合は中止してください。
この記事を書いた人

長友 芳之(ナガトモ ヨシユキ)
JSPO日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー・柔道整復師
神奈川県横浜市鶴見区『ながとも接骨院』にて活動中。
※科学的根拠に基づいた施術・情報発信を心がけていますが、
一部、施術者としての経験に基づいた見解も含みます。
おすすめトレーニング① ロールアップ&ロールダウン
まずは体幹トレーニングです。
スポーツ動作は体幹が安定していてこそ力を発揮できます。
仰向けになり、腹筋を使いながら少しずつ起き上がります。
このとき勢いで起き上がるのではなく、背骨を一つずつ丸めるように動くことがポイントです。
お風呂のフタが順番にめくれていくようなイメージを持つと分かりやすいでしょう。
起き上がったら、今度はゆっくりと元の姿勢へ戻ります。
降りるときも勢いを使わず、一つずつ背骨を床へ置いていくような感覚で行います。
おすすめトレーニング② ヒップリフト
次はヒップリフトです。
仰向けになった状態から、お尻を持ち上げていきます。
このときも骨盤から順番に持ち上げる意識で行います。
肩から膝までが一直線になったら一呼吸置き、今度はゆっくりと下ろしていきます。
ヒップリフトはお尻や体幹を鍛えるだけでなく、ハムストリングにも適度な刺激を与えることができます。
特に過去にハムストリングを痛めた経験がある選手は、片脚ヒップリフトがおすすめです。
コチラの動画では、ハムストリング肉離れからの段階的トレーニングメニューをご紹介しています。動画内に、片足で行うヒップリフトもあります。ぜひご視聴ください。
おすすめトレーニング③ バックランジ
最後はバックランジです。
一般的なランジは前へ踏み出しますが、自宅で行う場合は後ろへ足を引くバックランジがおすすめです。
音が出にくく、集合住宅でも行いやすいというメリットがあります。
体を真下へ落とすように動作すると、
・前足の太もも前(大腿四頭筋)
・前足のお尻(大殿筋)
・うしろ足の股関節前面(腸腰筋)
・うしろ足の太もも前(特に大腿直筋)
をバランス良く使うことができます。
左右10回ずつを目安に行うと良いでしょう。
後ろ足の親指が痛くなる場合は、親指だけで支えず、足全体で床を押すように意識してみてください。
なぜこの3種目なのか
今回ご紹介した3つの種目は、どれも体幹を中心に身体全体を使う運動です。
テスト期間中はどうしても運動量が低下しますが、これらを行うことで身体の中心部の筋肉へ刺激を入れ続けることができます。
また、単純に筋力を維持するだけでなく、上記のポイントを抑えながら行う事で
「身体を思い通りにコントロールする能力」
を維持できることも大きなメリットです。
部活動へ復帰したときにスムーズに身体を動かしやすくなり、ケガの予防にもつながります。
すべて行うのが理想ですが、時間がない場合は1種目だけでも構いません。
勉強の合間に2~3分程度行うだけでも十分意味があります。
現場でよくある注意点
これらの運動で最も多い失敗は、勢いを使いすぎてしまうことです。
勢いで行うと、本来鍛えたい体幹の筋肉が十分に働かず、フォームも崩れやすくなります。
とにかくゆっくり、丁寧に行うことを意識してください。
また、今回ご紹介した内容はあくまで一般的なケガ予防のためのトレーニングです。
すでに関節のケガがある方や、筋肉を痛めている方には適さない場合もあります。
行ってみて痛みが出る場合は無理をせず中止してください。
余談 陸上短距離のハムストリング肉離れについて
陸上競技の短距離種目は春から夏にかけて重要な大会が多くなります。
そのため、1学期の定期テスト後は「大会が近いから早く走り込みを再開したい」という気持ちになりやすい時期でもあります。
しかし、気持ちの準備ができていても、身体の準備ができているとは限りません。
焦って急に練習量や強度を戻してしまうと、ハムストリングの肉離れをはじめとしたさまざまなスポーツ障害につながる可能性があります。
もともと短距離選手は競技特性上、ハムストリングに大きな負荷がかかるスポーツです。
そのため、テスト期間中も今回ご紹介したようなトレーニングを取り入れながら、できる範囲で運動量や身体をコントロールする能力を維持しておくことが大切だと考えています。
ながとも接骨院からのお知らせ
横浜市鶴見区・ながとも接骨院では、競技種目や身体の状態に合わせて運動指導やコンディショニングを行っています。
「テスト明けになると毎回どこかを痛めてしまう」
「大会前にケガを予防したい」
「スポーツのケガがなかなか治らない」
という方はご相談ください。

コメント