ランニング中に内ももがつってしまい、思うように走れなくなった経験がある方は少なくないと思います。
特にマラソン大会の後半では、そのままリタイアにつながることもあります。
この記事では、ランニング中に内ももがつった際の応急処置と、再発を防ぐための原因について解説します。
著者 ながとも接骨院 長友芳之 (柔道整復師・日本スポーツ協会認定アスレティックトレーナー)
つった時の対処法 基本はゆっくり伸ばすこと

つった時の基本は、つっている筋肉をゆっくりと伸ばすことです。
自宅であれば仰向けでストレッチする方法が有効ですが、ランニング中は難しいため、イラストの方法を行ってみてください。
足を肩幅の2倍くらいに広げ、両手で内ももを外側に開いて軽く押し、10〜20秒ほどゆっくり保持します。
呼吸もゆっくり、深呼吸をするとよいです。

さらに、片方の足を集中して伸ばしたい時は、イラストのように片方の手でしっかりと伸ばすようにします。

もし、公園などで、横になれる場所があれば、仰向けでのストレッチの方がより効果的です。
試してみて下さい。
内ももの筋肉(内転筋)の構造について
内ももは主に以下の筋肉で構成されています。

恥骨筋 ちこつきん
長内転筋 ちょうないてんきん
短内転筋 たんないてんきん
大内転筋 だいないてんきん
薄筋 はっきん
これらは股関節を内側に閉じる働きを持っています。
これらの筋肉を支配する神経は、大腿神経・閉鎖神経・坐骨神経と言う神経が関わります。

特に、閉鎖神経 へいさしんけい は内転筋群のほとんどを支配しているために重要です。
なぜランニング中に内ももがつるのか?
つってしまう原因については、現代の研究でも、はっきりとした理由は解明されていません。
ただし、いくつかのつりやすくなる要因ははっきりしていて
- 水分不足
- 電解質バランスの乱れ
- 冷え
- 筋疲労
等が関係することはよく知られています。
これらの原因が複合的に重なった時、つってしまうのだと考えられています。
また、長距離のランニング後半になると、足を持ち上げるメインの筋肉である腸腰筋(ちょうようきん)の疲労が起こることが多いです。

内転筋群の中には、足を内側に閉じるだけでなく足を持ち上げる作用もある筋があり、それらの筋は疲労して動きづらくなった腸腰筋をサポートするために働くようになります。
その結果、内ももの筋肉の疲労がたまってつりが起こることも考えられます。
こういった疲労によるランニングフォームの崩れも、内ももへの負担を増やす原因となります。
さらに、ランニングによる疲労で股関節や骨盤周りが硬くなると、前述の神経が圧迫されてつりなどのトラブルが発生しやすくなる可能性があります。
再発予防のポイント
内ももがつりやすい方は、局所の問題だけでなく全身のバランスが関係していることが多いです。
特に重要なのは以下の2点です。
股関節まわり とくに腸腰筋(ちょうようきん)の柔軟性改善

股関節の動きをスムーズにすることで、内ももの負担を減らすことができます。
また腸腰筋だけでなく、股関節の周囲全体を柔らかく保つことも大切です。
腸腰筋のストレッチ方法や、股関節全体をケアする方法に関しては別の記事があります。記事内に動画もありますので是非ご覧ください。
ランニングフォームの見直し
疲労時に内ももへ負担が集中しないよう、着地や股関節の使い方を改善することが重要です。
長年ランナーの方の施術をする中で感じたことも記事にしています。こちらもぜひご覧ください。
まとめ
内ももがつる原因は、局所的な筋肉の問題だけではなく、股関節や体幹の疲労が大きく関係しています。
そのため、内ももだけをケアするのではなく、股関節を中心とした全身のコンディショニングが重要です。
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